インデックスファンド vs アクティブファンドの議論を超えて

カントリーファンド;インデックスファンドvsアクティブファンドの論争に終止符を

 

従前からインデックスファンドとアクティブファンドのどちらが良いか、あるいはどちらを選好すべきか、という議論があります。

 

インデックスファンドとは日経平均株価TOPIXなどの指標と同じような動きを目指すファンド(投資信託)のことを指します。

 

対して、アクティブファンドとは、市場平均を上回ることを目指すファンドを意味します。

 

教科書的にはそうなのですが、概念的には特定の運用機関が運用する投資信託で、一定のテーマに基づいて設定する投資信託のことを指していますね。

 

ひふみ投信であれば、中小型株を中心に外国株も含めて運用しており、"守りながらふやす"というのをテーマにされていますね。

 

最近ではAIをテーマにしたものや、インバウンドをテーマにしたものまで、種々様々です。

 

封切りされる映画と同じで、一人ひとりの好みで選好すれば良く、一概にこの投資信託は良くて、この投資信託はダメ、と判断するものではありません。

 

近年、インデックスファンドが台頭してきていることもあり、従来のアクティブファンド主流派のかたから、投資商品としてインデックスファンドは果たして良いのか、という議論が投げかけられています。

 

確かに、個々の企業を無視して、パッケージであるインデックスファンドを買うことが市場を歪めるという意見は説得力があります。

 

一方で腕に自信のあるファンドマネージャーや、個別株投資をする個人投資家がいる限り、個別企業に対する市場の適切な価格設定が機能しなくなる、というような事態は想定されにくいです。

 

翻って、インデックス投資家の立場でモノを考えてみます。

 

インデックス投資家にとって、主要なインデックスに連動した収益を求めることが、投資の目的なのでしょうか。

 

否、ぼくはちがうと思います。

 

一番の目的は特定エリアのGDP、つまり国や地域の経済成長に連動するような投資を目的としているのではないでしょうか。

 

語弊を恐れずに言えば、国や地域の株式をパッケージとして丸ごと買うことが目的なのです。

(正しくは"目的"ではなく、"手段"ですが・・・)

 

そういった意味で、インデックス投資家が真に欲しているのは、インデックスファンドではなく、カントリーファンドなのです。

 

日本を代表する225銘柄で構成される日経平均株価は当然のことながら、東証1部企業で構成されるTOPIX連動のファンドも、不要です。

 

JASDAQ東証2部も、マザーズも、そして東証名証、福岡・札幌と、日本における全ての上場企業をカバーするカントリーファンドが求められているのです。

 

Vanguard社が提供するVTI(全米)やVT(全世界)はこのカントリーファンドを体現している典型的な例となります。

 

このカントリーファンドが全ての国で実現し、さらにはアジアファンドや北米ファンド、といったような、地域ファンドも実現すれば、インデックス投資家だけでなく、アクティブ投資家もわくわくするのではないでしょうか。

 

そうなれば、もはやインデックス投資家とも呼ばれず、カントリー投資家と呼ばれる時代になる気がしますね!

 

こーた

『サブスクリプション』TIEN TZUO

Zuora サブスクリプション時代の到来

 

書籍レビューです。

 

Tien Tzuo氏の『サブスクリプション』を読みました。

honto.jp

 

UberAir bnbなどの浸透はシェアリングエコノミー化が進んでいることの象徴であると同時に、

モノを所有することではなく、物品やサービスが生む"便益"を重視する社会的な流れを象徴している。

 

確かにその通りですね。

 

第二次産業革命後の大量生産・大量消費社会では、モノを持つことで、全てを解決しようとしていたのではないでしょうか。

 

そしてモノを持つこと自体がステータスであり、富の象徴であった。

 

モノがあふれるようになった昨今では、このような考え方は、もはや廃れてきているのでしょう。

 

代わりに徐々に浸透してきた考え方として、"モノはみんなで共有し、必要なときに、必要なだけ使いましょう"。そういうことなのだと思います。

 

一昔前は生活家電も高級な時代があったわけで、テレビを見るために、テレビを持っているお金持ちの家に集まっていた時代もあったのです。

 

となりのトトロでも、さつきは電話をかけるために本家のおばあちゃんの家に借りにいっています。

 

ある意味で時代に逆行した、古き良き時代に戻ろうとしているのではないでしょうか。

 

昔と違うのは、モノの所有者が無償で使わせてあげるのではなく、有償で物品やサービスを提供する、という経済実態です。

 

モノがあふれる時代となり、金持ちだけがモノを持つ時代ではなくなったのです。

 

今では逆に、富めるヒトが、市井のヒトからものを借りる、というのも立派なビジネスになる、という時代なのです。

 

閑話休題

 

サブスクリプションという、継続課金型の契約形態が主流になることで、企業はより誠実に顧客に接する必要があるとともに、常に顧客満足を満たすために、提供する物品・サービスのアップグレードと改善が求められることになります。

 

何しろ、売り切りではなくなるのですから。

 

品質の悪いものを売りつける、機能を偽ってヒトをだます。

 

このようなビジネスが実質的に不可能になるのです。

 

顧客側にしてみれば、常に品質が向上するサービスや物品の提供を受けられることで、従前に増して、企業へのロイヤルティが上がるとともに、享受できる便益が増えるのです。

 

世界的な注目を浴びるSalesforce.com出身のTien Tzuo氏が創業したことでも知られるZuora。

 

サブスクリプション型ビジネスのプラットフォーム提供企業として、今後の発展も期待できるのではないでしょうか。

 

こーた

 

 

 

 

仕事をする目的

仕事をする目的は仕事に就く前に見つけたい

 

コータは就労してから10年ほどになります。

 

恥ずかしながら、直属の部下を持ったことはないのですが、それなりに自分よりも若い人たちを見てきました。

 

有名大学を出た優秀な若者が多かったように思います。

 

しかし人格はやはり、大学のブランドではなく、個人に立脚している、というのが偽らざる印象です。

 

という訳で、進学できなかったヒトや、志望校に行けなかったヒトは腐ることなく、有名大学や志望校に行けたヒトはおごることなく、人格を磨いてほしい、そう思います。

そして自分も人格を磨く努力をしなければ、と思う今日この頃です。

 

 

昨今、ブラック企業だ、ホワイト企業だと、ヒトに優しい企業の選別にうるさい世の中になっています。

 

確かに働きかた改革の名の下、企業が従業員を重視する経営に転換している方向性自体は間違っていないと思います。

 

それどころか、従業員を軽視するような企業はもう生き残れないような環境に変わってきているのです。

 

ユニクロワタミが良い例です。

 

一時はバッシングを受けた企業も、今では教科書に載るようなお手本を目指している、といっても過言ではないでしょう。

 

翻って、従業員側の意識はどうでしょうか。

 

何も考えずに働いていれば給料をもらえる。

 

もし問題が起きれば、社会が粛正してくれる。

 

そんな考え方に陥ってはいないでしょうか。

 

今こそ、"働く意味"を個々人で見つめ直すべきときなのではないでしょうか。

 

社会で働く意味を問われる機会は、日常生活ではほぼ皆無です。

 

また個々人で、働く目的は千差万別でしょう。

正解もなければ、間違いもありません。

 

日本国憲法には"勤労の義務"が定められています。

 

良くも悪くも、何も考えずに働き始めた、という若者も多いのではないでしょうか。

 

かく言うぼくも、それほど大した考えもなく働き始めました。

 

しかし10年経って思うのですが、やはり"働く目的"は大事です。

 

仕事がイヤだ、というヒトも何人か見てきましたが、そんな人たちは特に働く目的がしっかりしていない印象を受けます。

 

日本の教育課程は、"勉強すること"が勉強の目的となっており、手段と目的が一緒になってしまっています。

 

そうではなく、勉強を通じて、これがしたい、あれがしたい、と夢や方向性を見出すのが、学生生活の本来あるべき姿だと思います。

 

企業だけでなく、従業員や教育機関、学生も変わるべき時だと思います。

 

こーた

 

 

 

買った株は必ず下がる

水晶玉で未来でも見えない限り、買った株は必ず下がる

 

今回は自分への戒めも含めて書きたいのですが、

 

買った株は必ず、下がります。

 

株式を買ったことのあるかたは、良くご理解頂けるかと思うのですが、

 

買った株が上がるか、下がるか、1番気になるのは買った直後です。

 

そして、買った直後に株価が上がれば、ココロの中でガッツポーズをして、"それ見たことか!!"と歓喜の雄叫びをあげる。

 

一方で、買った直後に株価が下がれば、"いやいや、ここからここから。絶対に上がるはずなんだから、、、"と、市場が間違っていることを祈ってしまう。

 

人間って、ある意味でホントにおもしろい、というか短絡的な生き物ですよね。

 

 

個人的には、これらの反応、間違っていると思います。

 

もちろん、長期投資を前提にすると、という話なのですが。

 

逆の反応をすれば良い、ということを言っているのではありません。

 

可能であれば、しばらく相場から離れる。それくらいの心持ちになれるのが、真の正解だと思います。

 

逆に言えば、それくらい自信を持って買える株式くらいでないと、買うべきではない、と言えるのだと思います。

 

株式投資で答えが出るのは、早くても1年後、じっくりと見れば、3〜5年後なのだと思います。

 

経済は毎日変動し、株価は毎秒動いています。

 

短期的な思考で、"今日買った株が終値では何円下がった"、"昨日買った株価が○%も下がってしまった"。

 

これらは確かにまぎれもない事実です。

 

しかし、この変動で被った損失、あるいは享受した利益は、株式を持つ本来の目的に見合った見返りなのでしょうか。

あるいは、この見返りを得るためにそもそも投資したのでしょうか。

 

いや、違うでしょう。

 

盤石な事業基盤をベースに、将来高い確率で市場平均、あるいはGDPを上回るような成長が期待できる事業・企業に投資する。

これが株式投資の"目指すべき方向性"であり、誰もが欲している答えです。

 

さらには、高い成長を実現するだけではなく、市場のコンセンサスである株価が、本来の企業価値よりも割安である銘柄に投資をしなければなりません。

 

言い換えると、成長期待が高い企業であっても、いくら現在の企業価値が本来価値を上回っていれば、投資すべきではないのです。

 

そういった意味で、買った直後に、買った価格よりも株価が下がるのは、ある意味でノイズ(単なる上下動のブレ)であり、真の答えは少なくとも1年、欲を言えば3年以上の時間が経過しないと見えてこないのです。

 

TATERU日産自動車のように、買った直後に企業の不祥事が発覚すると、それはもう不運というか、言いようのないやるせなさですよね。)

 

ただ、これだけ言っても、経済情勢が悪ければ、どんな企業の株価も下がってしまうのが、市場の恐ろしいところで、一方ではおもしろいところですけれどね。

 

こーた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年の相場を振り返る

2018年の相場はどうだったのか?

 

みなさんにとって、2018年はどのような年でしたでしょうか。

 

簡単に2018年の相場を概観したいと思います。

 

まず、日・米・新興国の1年の値動きを確認します。

 

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青色がアメリカ(VTI)-7.7%、赤が日本(MSCI Japan)-15.9%、水色が新興国(VWO)-18.42%です。

米国Yahoo! Financeから抜粋しました。そのため、いずれも米ドル建てとなります。

 

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次に配当・為替の影響を除くため、投資信託で比較してみました。

青が楽天全米-8.4%、赤がニッセイ外国株式インデックス-11.1%、緑がeMAXIS新興国インデックス-17.6%、オレンジがニッセイJ-REITインデックス+10.6%、黒がニッセイ日経225インデックス-10.5%です。

 

結果論から言えば、新興国が18%減少と1番パフォーマンスが悪く、米国・先進国・日本株式がマイナス10%ほどで同じようなパフォーマンスで続き、J-RETIが唯一プラス10%の結果となりました。

 

新興国の株価は1月を天井に、きれいな右肩下がりとなりましたが、11月以降は水準を維持しています。

 

米国は10月までボックス相場というか、2月の急落から持ち直していたのですが、10月での下落、並びに12月での急落が目立ちます。

 

日本株は良くも悪くも、その中間的な動きをしています。

 

円建てで見ると、7月〜10月を除き、見事に米国・先進国・日本のトレンドは重なって見えますね。

つまり円高が進んだということでしょう。

 

米ドル建てで見ると、米国株が圧勝ですが、円建てで見ると、米国株・日本株は良い勝負だったと言えるのではないでしょうか。

 

特異なのが、やはりJ-REITです。

 

J-REITは、個人投資家による毎月分配型の投信解約が長らく続き、軟調地合が続いていましたが、ようやっと解約売りが落ち着きました。

 

経済状況以外の要因で価値が変動する、という典型的な好例なのではないでしょうか。

 

 

結果論から言えば、新興国株の下落が顕著ですが、相場の変動にとらわれず、毎月淡々と積立投資を行っていれば、新興国株でも米国や日本株に負けず劣らずの結果を残せたのではないでしょうか。

 

J-REITの例で言えば、ここ数年しばらく続いた解約売りの期間も、淡々と積み立て投資を行っていれば、2018年は利益を積み増せたはず。

 

やはり投資は相場の善し悪しに関わらず、"淡々と買う"のが正解だと、体現せんばかりの結果なのではないでしょうか。

 

インデックス投資家にとっては、年初に比べると含み損益が10%~20%ほど下がったのが2018年ではないかと思います。

 

2019年も相場が下がれば仕込み時、と捉えられるほどの気持ちの余裕でのぞみたいですね。

 

こーた

 

 

 

 

 

 

 

 

米国株のちょっとした特徴

下への波も出てきた米国株

 

2017年までは見事に右肩上がりの相場展開を続けてきた米国株ですが、2018年に入り2月に一旦調整が入り、ほどなくまた平穏な相場が続いてきましたが、

 

ここに来て、また上下動を繰り返す相場展開になってきています。

 

今まで悪役扱いだった高配当株の相場が比較的穏やかな一方で、PERの高いハイテク銘柄の上下動(ボラティリティ)が高くなってきている印象を受けています。

 

1日で4%~5%の下落がある銘柄もあり、個別銘柄に触手を伸ばそうとされている方、もしくはチャンスを伺っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

かなり抽象的、かつ主観的な意見なのですが、しばらく米国株相場を見ている者からのアドバイスを送りたいと思います。

 

それは、

 

アメリカ株は逆張り投資が似合わないマーケットである』

 

ということです。

 

特にデータや事実を引用することができず、申し訳ないです。

 

あくまで、ぼくの主観と経験に基づく意見ではあります。

 

アメリカ株は逆張りで攻略するようなマーケットではなく、順張りが似合うマーケットだということです。

 

日本株は100%逆張りが似合うマーケットだ、というつもりは全くないのですが、ある程度逆張りでもおもしろいマーケットだと個人的に思っています。

 

しかし、アメリカ株で逆張りを行って、満足した結果を得たことがありません。

 

むしろ逆で、一定期間トレンドが持続するケースがほとんどです。

 

そのため、短期利益狙いで逆張りをすると、結構な確率でヤケドします。

 

そういった意味では、人間心理(投資心理)に反するのですが、従順なココロをもった対応が、結実するのが米国株だと思います。

 

最近相場変動が激しいハイテク銘柄ですが、"ホントウに狙いの銘柄"でもない限り、個別銘柄に買い向かわずに、ETFでリスク分散しながら米国株相場に参入することがベターな選択肢かな、と思う次第です。

 

こーた

 

 

 

 

 

 

『飛躍への挑戦』葛西敬之著

JR東海の歴史、東海道新幹線の歴史、リニアへの挑戦

 

リニアの経済性を論じた書籍を探していたのですが、さっぱり見つからず、図書館で見つけたJR東海代表取締役名誉会長の書籍。

 

まぁ、読んでみるかと、と読み始めたのですが、結果オーライでした。

www.kinokuniya.co.jp

 

読み物としては大変おもしろかったです。

 

大枠として3部構成となっており、①国鉄改革、②本州3社分割後、JR東海負の遺産の整理、③1992年以降の近代JR東海の営業施策と展開されます。

 

読んでいて本当におもしろいのですが、一歩引いて考えると、ドロドロの利権を巡る闘争が①〜②と繰り広げられます。

また、筆者の熱の入れ様が③に比べて①②の方が圧倒的に強い笑

 

半ば葛西氏の大局的な見地に感心しつつ、半ば積年の恨みを晴らすかの如き内容に辟易としながらも、国鉄改革・東海道新幹線の利権を巡る闘いの舞台裏を理解することができます。

 

個人的な感想として、ドロドロした政治色満載の舞台はまぁ良いとして、やはり東海道新幹線は儲かるんだな、というのをしみじみと感じました。

 

JR東、JR西、運輸省とそれぞれの立場から、全員がドル箱の東海道新幹線に執着を燃やす様が伝わります。

 

翻ると、東海道以外の新幹線が全然儲からないんだな、ということが想像されます。

 

やはり鉄道は輸送密度がモノを言うのですね。

 

少し言及があって、おもしろかったのが、品川で東海道新幹線中央新幹線(リニア)の結節点ができなかった場合、新宿駅が東端の候補となっていたかも、との記載。

 

それはそれで、とってもワクワクしますよね。

一体どんなビジョンになっていたのでしょうね。

 

また安心した点として、リニアの安全性に関する記載。

 

『車上や沿線の磁界は世界保健機関(WHO)が推奨する国際ガイドラインをはるかに下回り、日常の生活空間に存在する磁場と変わらない』(p.338)

 

とのことです。

橋山先生の書籍では、磁場に関してはリスクのように扱われていたのですが(『必要か、リニア新幹線』橋山禮治郎著、p.131)、この点もクリアになっているようです。

 

やはり東海道新幹線は儲かる。

『この状況に安住していても、今後二〇〜三〇年間の安定的な利益は約束されるだろう。しかし、この間を無為に過ごすことは次なる時代における停滞の種をまくことになる。

(中略)

東海道新幹線の旅客から収受した資金をもってリニア中央新幹線を建設することは、これまで国鉄の過去債務返済に充てられていた東海道新幹線の収益を次世代の旅客の利便性向上に活用することであり、まさに当社創業の使命そのものである。』(p.347)

 

リニア新幹線の先行きから目が離せないですね。

 

こーた