バランス型ファンドの人気に思う
バランス型ファンドは国内外の債券と株式を組み合わせたファンド
最近バランス型のファンドが人気を博していますね。
バランスファンドと表現されることもありますが、同じ意味で使われています。
通常の投資信託は、国内株式/外国株式/国内債券/海外債券のいずれかに特化したファンドが一般的です。
それぞれ○%くらいの比率で運用したい、という希望は個人で異なり、それぞれを組み合わせればいいだけだからです。
一方で、バランスファンドとは、それ1本に投資するだけで、株式や債券に一定の比率で分散投資してくれるファンドです。
最近はREIT(不動産)を組み入れるバランスファンドも多いですね。
それではなぜ、最近バランス型ファンドが人気なのか。
想像するに、投資の知識がないから、まずはバランス良く種類の異なる金融商品を組み合わせた投資信託から始めてみよう。
そういうトレンドなのかな、と思っています。
もし上記が当てはまっているのであれば、ぼくは言いたいことがあります。
止めた方がいいです。
なぜか。
ごっちゃになって、よく分からなくなるからです。
物事は複雑になればなるほど、実態が見えにくくなり、理解がむずかしくなります。
保険が典型的な例で、説明を聞けば、あれもこれもと、付加条項や特約条項を付けたくなるのでしょうが、オプションを載せれば載せるほど、本質的なメリットや意義が見えにくくなるだけでなく、手数料も上乗せされます。
バランスファンドも完全にこれに当てはまり、価額が上がっているとき、下がっているとき、何が要因なのか簡単に分からなくなります。
せっかくファンドを保有していても、世界経済の動きとの連動も良く分からないし、追加投資しようとしても、経験も相場観も蓄積しないので、また同じバランスファンドに投資するしか術がなくなります。
もし価額が上がっているのであれば良いのでしょうが、下がっていれば、精神的に結構ストレスだと思います。
そして往々にして、投資自体を止めてしまう。
そのバランスファンドを解約してしまう。
これではもったいないです。
要は別々に買えば良いだけなのです。
株式と債券、もしくはREIT。
どれが上がって、どれが下がっているのか、一目瞭然です。
もし追加投資するなら、株式にしようか、債券にしようか、REITにしようか。
悩んで決めれば良いのです。
バランス型ファンドの手数料が高めなのも、オススメしない理由の1つです。
それぞれ別々に買うより手数料が高いなんて、バカみたいとしか思えません。
どうせバランス型ファンドを買うなら、それぞれの資産クラスに応じたファンドを個別に買うことをオススメします。
こーた