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配当と自己株(自社株)買い

株主還元の方法

 

株主還元が真剣に考慮される時代になってきました。

 

ほんの数年前までは株主資本はリスクフリーの資金調達と見なされていた訳ですが、この考え方が変わってきています。

 

ROE重視の経営を、といっとき盛んに報道されましたが、ようやっと実態が追いついてきた印象です。

 

株主還元の方法は、配当と自己株買い(場合によって自社株買いとも)に分けられます。

 

従来の日本株式会社のスタンダードとしては、配当性向10%~30%、自己株買いはしない、というスタンスでした。

 

その姿勢が変わってきたということですね。

 

ちなみに売上が爆発的に伸びている企業、いわゆるGrowth株、成長企業は、アメリカでは配当も自己株買いもしない、というのが一般的ですね。AmazonやAlphabet (Google)がこれに当たります。

 

株主還元に使うお金があれば、成長投資(設備投資や顧客開拓、研究開発)に投資し、企業の成長スピード上げた方が、企業にとっても、株主にとってもハッピーになるからです。

 

一方で、Value株、成熟企業は株主還元も考慮せざるを得ません。一定の成長は期待するが、その利益の果実を株主にも還元してね、ということです。

 

それでは株主還元の方法として、配当か、自己株買いか、どちらが望ましいのでしょうか。

 

株主視点と企業視点と2つの観点があるかと思います。

 

まず株主還元を行う企業視点で言うと、どちらにせよ大きな違いはありません。

社外に資産(主に現金)が流出するという本質に変わりないからです。

 

一方で既存株主にとっては大きな違いがあります。

 

企業が配当を行うと、既存の株主は必ずその配当を受け取ります。配当は株主に取って一つののExit(出口戦略)になり、その分の利益を確定することになります。

 

復興税率を除くと受取配当から20%が源泉徴収されます。

なお確定申告により、配当所得を総合課税とし、課税所得が330万円以下のかたは税率を下げることも可能です。

 

一方で自己株式の取得が行われた場合、既存株主は売却しなければ1円も収入を得ることはありません。一方で理論的には取得自己株式に見合う分だけ、株価が上昇するため、キャピタルゲインとしての含み益は増すことになります。

 

この違いは、株主それぞれの好みによって分かれてくるので、一概にどちらが良い、という話はできないです。

 

ただ個人的には、自己株式取得の方がより良い株主還元だと考えています。

もしエグジットしたい株主がいれば、株式を売却すれば良いのです。

配当は拒否できません(日本では自動再投資もできません)。そういった意味で自己株取得のほうが個々の株主に選択肢が残されるのです。

 

また配当は株主にとって、ワンタイムのキャッシュインですが、自己株式の取得は1株当たり利益の向上につながるので、売却するまで半永久的にその果実を享受することができます。

配当の支払対象株式数の削減にもつながるので、1株当たりの配当金額の増加にもつながりやすいですね。

 

こーた