NASDAQ100から考える信託報酬
投資家にとって不親切な信託報酬の開示
米国のETFではExpense Ratioが開示されています。
日本の投資信託では信託報酬が開示されています。
似たような情報が開示されており、混同してしまいがちですが、実態を見るとこの2つの中身は同一に語ることはできません。
QQQはTotal Expense Ratioが0.2%であることが開示されています。
一方でiFreeNEXT NASDAQ100では信託報酬が0.495%であることが開示されています。
iFreeNADAQに関して言うと、ほんの少し前まで、組入銘柄はQQQと先物だけで運用され、現物株は組み入れられていませんでした。下記は2020年1月末の資産構成です。
つまりiFreeNASDAQに投資することで、間接的にQQQを保有していたことなるのですが、QQQで発生するコスト0.2%は、開示されている信託報酬0.495%には含まれていません。
つまり追加で必要な費用となります。
この点、三菱UFJ国際投信さんの説明が分かりやすいので、転記させていただきます。
ファンズオブファンズの信託報酬、という部分が該当しますね。
つまり、日本の投資信託を購入した場合、アメリカのETFに比べて余計な費用が掛かってい。そしてこれらのコストが情報として開示されていない。これらの点は理解しておいた方がよいと思います。
ただNASDAQ100が0.2%を上回る形でS&P500をアウトパフォームしてきた過去があるのも事実ですし、直近ではiFreeNASDAQ100も現物を組み入れはじめ、QQQの比率が20%を切っている事実も押さえておいてよいと思います。
信託報酬という売り手側主体の情報開示ではなく、Total Costという形で買い手側主体の情報開示がなされる日が待ち遠しいですね。
こーた
NZAMベータNASDAQ100について書きました。