セコムによる上場子会社の完全子会社化に見る東証市場再編の真剣度
日本の親子上場の形が変わるかも・・・
セコムによるセコム上信越の完全子会社化が発表されました。
方法はTOBである株式公開買付けで、その価格なんと6,350円。
28日(金)の終値3,820円に対するプレミアムは66%にも及びます。
実はこのセコム上信越、いつか完全子会社化されるだろうと目をつけていたのですが、何せ2002年上場の老舗企業で、いつになるか分からないと見送っていました。
ところが『2020 年 12 月に東京証券取引所の市場再編にかかる基準が公表されたことを踏まえて当社との資本関係の最適化について検討した結果』完全子会社化を決定したというから驚きです。
東証の市場再編はそれほどインパクトのある話ではないだろうと高をくくっていたのですが、これは案外効果が高いものかもしれないと見直しました。
それにしても更に驚きなのが、その公開会付け価格の高さ。
プレスリリースにも『2018 年1月1日以降に公表された親会社による上場子会社の完全子会社化を目的とした他の公開買付けの事例におけるプレミアムの実例(平均 39%程度~43%程度)に照らしても遜色なく、合理的な水準』と記載されているのですが、66%は直近の事例に比較して明らかに高い水準です。
プレスリリース『検討・交渉の経緯』によると、プレミアム水準が不十分であることを理由に当初提示価格5,780円を含め3度も再検討を要請しています。
上場子会社の完全子会社化でこのような事例を見ることは珍しく、少数株主を念頭に置いた素晴らしい判断だと思います。
少数株主が損をしない、親子上場の解消が進む、日本の資本市場が発展するとともに、日本の経済環境が世界に誇れるものになる。
そんな未来を作って行きたいですね。
東証の市場再編、あまり期待していませんでしたが、これからの事業会社の動向に俄然注目して行きたいと思います。やはり変わるって大事ですね。
こーた
こちらは実経済の変化が起因となった動きです
親子上場の解消が進んでいますね
やはりアメリカが1番だと思いますが、これ以上差をつけられないためにも日本の努力が必要です