株式投資のリスク②
前回株式投資の4つのリスクを挙げました。
下記の4つです。
①個別株リスク
②業種リスク
③地政学リスク
④株式リスク(全般)
前回はリスクを下方リスクの観点で見ましたが、それでは4つのリスクを上方リスクの観点で見るとどうでしょうか。
④株式リスク(全般)
つい先日まで日米欧の先進諸国はQE(Quantitative Easing)と呼ばれる量的金融緩和政策を取っていました。
要は中央銀行が金利を下げるだけでなく、国債の買取等で資金を市場/市中に供給し、みんながお金を使って景気が良くなるように働きかけていたわけです。
市場では潤沢すぎるほどに資金が供給された影響で、利回りが高く収益性の高い資産を求めて、現金や債券よりも株式等により多額の資金が流れ込むことになりました。
結果として株高になったわけです。
また現金は所詮現金であり、インフレリスクには負けます。
長年デフレ下にあった日本では実感に欠けますが、アメリカでは既にFF(金利誘導目標)を1.75-2.0%に置いています。
つまり1年間現金で保持していると、手元の100万円は1年後には98万円の価値に減額していることになります。
逆の言い方をすれば、100円で買えたりんごが1年後には102円出さないと買えない状況になるのです。
長期的な視点で見れば、株式(株式リスク(全般)に見合う)のリターンはGDPに類するか、これを上回ると考えられます。
また米国では5%前後の上昇が期待値として持たれています。
リスクを含めて、現金・債券と比較してこれをどのように捉えるか。
個々人の価値観や捉え方によって、投資判断が分かれる事になります。
③地政学リスク
Apple, Amazon, Google, Facebook, Netflix, Tesla, Microsoft。
いつだってイノベーションは北米アメリカ大陸からやってきます。
本当に何だって彼らは他の国と違うのでしょうか。
やはり"自由の国"が時代を切り開く構図はしばらく変わりそうにありません。
そういった意味で、ぼくはアメリカという地に存在する価値の創造と、株主に目を向けた経営、基盤にあるコンプライアンスが他の国の経済を凌駕する時代が続くと信じています。
②業種リスク
代表的なのはいっときのITバブルでしょう。
.comという名がつけば、株式市場での評価がうなぎ上りになる。
そんな時代もあったのです。
直近では再生可能エネルギーに属する業種は攻勢をかけています。
また先述したイノベーティブ気質なIT企業はまさに時流にのっています。
もはや業種でもないですが、NASDAQ企業は今の時勢では強いですね。
①個別株リスク
先述しましたが、iPhoneを持つAppleやAmazon、GoogleにFacebook、Microsoftはまさに他を凌駕する圧倒的な製品やサービスを擁しています。これら個別企業の圧倒的な成長力・経済力は、IT業種に幅広く投資していては享受する果実がとてもちっぽけなものに感じられるのではないでしょうか。
上記のように、リスクには上方にも下方にもぶれる可能性があるのです。
それでは今から投資を始めようという人が注意すべき点はなんでしょうか?
今まで投資をした経験がない人は、おそらく投資とはギャンブルのようなもので、危険なにおいがぷんぷんして、とても勉強しないと利益がでないものだと考えているのではないでしょうか。
投資を14年経験した者として言える事は、投資とは決してそんなものではないですよ、ということです。
避けるべきリスクを避け、ささやかなリターンで満足できること。
これが投資の心得なのではないかと、ぼくは考えます。
閲覧いただき、ありがとうございました。
こーた
株式投資のリスク
自分の手元に投資履歴を残しています。
おそらく履歴を残している方の多くがしていらっしゃると思いますが、ぼくもエクセルで残しています。
あとからあーしたい、こーしたいと様々変更を加えています。
ぼくが人生で初めて株を買ったのが、2004年6月22日です。
奇しくもほぼ14年前ということになります。
買った銘柄は9758 ジャパンシステムという会社です。
当時210円で購入し、232円で売却しました。
10%の上昇という結果ですね。
ちなみに保有期間はほぼ3ヶ月でした。
年利換算では40%ということになります。
あくまで数字の上だけでは。
ジャパンシステムは今日もジャスダック市場に上場しており、2018年6月23日終値時点では359円という値がついています。
210円と比較すると実に+71%、大幅に上昇しています。
それでは日経平均株価ではどうでしょうか?
2004年6月末の株価が11,859円、2018年6月23日終値が22,517円、+90%。
アメリカ株(S&P500)ではどうでしょうか?
2004年6月末の株価が$1,141、2018年6月23日終値が$2,755、+141%。
こう見ても良く分からないですね。
むしろぼくもなかなかの銘柄選定力があった気がします笑
それではこれを単純ではありますが、経過年数の14で控除してみるとどうでしょうか?
・ジャパンシステム 5.1% (71% ÷ 14年)
・日経平均株価 6.4%
・S&P500 10.1%
なかなかのインパクトですね。
いまから社債を購入するとして、上記3つの選択肢(5.1%~10.1%)が並んでいるとすると、まず興味をそそられるのは10.1%なのではないでしょうか?
それではリスクは?と聞きたくなるのが、投資家の心意気でしょう。
株式投資の場合、大きく分けて下記の4種類のリスクがあるとぼくは考えています。
①個別株リスク
②業種リスク
③地政学リスク
④株式リスク(全般)
①個別株リスク
具体的な例としては経営の失敗が挙げられます。
経営者の失敗と一言でいっても様々で、新規事業の失敗、設備投資の失敗、法令違反を含む不正の発覚などが挙げられます。
直近の日本企業の例では東芝、シャープ、スカイマーク、神戸製鋼、日産自動車、SUBARUなどが挙げられます。
②業種リスク
ぼくたちの生活は日々改善しています。
時を逆にさかのぼれば、インターネット通販の拡大、SNSの登場、スマートフォンの発売、携帯電話の登場、インターネットの登場、新幹線・飛行機の登場、各種生活家電・飛行機の登場。挙げ始めればキリがありません。
これは資本主義がなせるわざで、マクロ的(大きい視点)には大企業が、ミクロ的(細かい視点)には個人レベルでより豊かになりたい、より便利な商品・サービスを発明したい、という欲求があることから画期的なイノベーションが起きます。
イノベーションが起きる事で新たな市場が創造されます。
SNSの登場によりショートメールや手紙、電報の市場は劇的に縮小しました。同様に、街の家電屋さんや、家族経営の酒屋さんは減っています。
その中で最も分かりやすい例が写真用フィルムです。
デジタルカメラの出現で、フィルムカメラの需要が壊滅的に縮小し、フィルムメーカーのコダックは破産しました。
こういったイノベーションが起きた際は、ある特定の業種に属する企業は経営の如何を問わず、大きな打撃を受けます。これが業種リスクです。
③地政学リスク
日本は少子高齢化の最先端を走っています。
個人間マーケットを展開するメルカリや、服飾インターネット通販を行うZOZO town(start today)はこれからもまだまだ売上を伸ばすでしょう。
しかし日本という1つのマーケットで見た場合、それほどの伸びは期待できないです。
何しろ人口が減るのですから。
人口が減れば、食べる・飲む量が減る、着る服も減る、職も減る、電車に乗る人も減る、バスも減る。マクロ的には良い事なしです。
最近の米国大統領トランプ氏に端を発する貿易摩擦問題も地政学的リスクの代表例です。
ヨーロッパから輸入する物品に関税を掛けるとなると、EU地域にとって貿易量が減ってしまい、今まで得ていた利益が減少するリスクが高まるわけですし、同様に今まで低価格で購入できていた製品が割高になることでアメリカ人にとっても不利益を被るリスクがあります。
つまり個別企業や業種ではなく、国単位で不利益を被るリスクが地政学的リスクです。
忘れていましたが、戦争が最も端的な地政学リスクですね。
むしろ前段(日本の人口問題)は正確には地政学リスクではないかもしれません。
④株式リスク
ある意味で最も分かりやすいのが株式リスク(全般)です。
みなさん、手元に現金を100万円持っているのと、どこでもいいので株式を100万円持っているのと何が違うと思いますか?
現金は明日も100万円です。株式は明日は110万円になっているかもしれませんし、90万円になっているかもしれません。その価値が市場で変動するからです。
リスクとは変動することそのものです。下がることだけではありません。
長くなりました。
今日はここまでにします。
閲覧いただき、ありがとうございました。
こーた
はじめに
みなさん、はじめまして。
こーたと申します。
自称ですが、投資歴14年ほどの株式投資家です
株式投資家と言っても、専業で生きているわけではなく、サラリーマンしながらの兼業投資家です。
それに雑誌で載っているような、『私、投資で1億円稼ぎました!』というようなド派手な実績がある訳ではなく、どちらかというとこつこつ投資を実行してきた弱小投資家です。
もっぱら日本株専門で投資をしていたのですが、あるとき水瀬さんの梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーに出会い、慧眼を受け、積立投資家に変身しました。
世界の時価総額に合わせて株式を購入する。しかも毎月積立設定を行い、機械的に投資信託を購入するあれです。
その後、kenzさんのインデックス投資日記@川崎も共に愛読させて頂きました。
あまり購読ブログは手を広げなかったのですが、他に読ませて頂いたブログとしてはittinさんの独身一人暮らし女だからこれからどうやって生き抜いていくか考えるブログがあります。個人的には結構ハマりました。
そんなこんなで2~3年時が経ってから始めたのがアメリカ株投資です。
世界の時価総額で積み立てるのが本当に1番シンプルで儲かる方法なのか自問した結果、アメリカ株に行き着きました。
アメリカ株を始めてから気付いたのですが、結構アメリカ株ブログを掲載されている先輩がいらっしゃる。いらっしゃる。
やはり皆さんも同様でしょうが、たぱぞうさんのたぱぞうの米国株投資も最近は定期的に拝読させて頂いています。
やはり人気ブロガーさんだけあって、勉強になりますね。
今回、いざ自分が始めようと思ったきっかけですが、やはり投資は孤独なものだな、と感じていたからです。
でもふと考えました。
本当に投資は孤独なのだろうか、と。
上記の通り、ぼく自身も少なくない投資ブロガーの方々のブログによって、色々な知識を得る事ができ、勉強できた結果、今の自分なりの投資手法があるわけで、このような方法で人とつながることができるのだと。
投資は日常会話で誰とでもできるものではないかもしれないです(それは周りにお金の話をしづらい日本人の特徴なのかもしれないですし、周りに投資に興味がある人が少ないからかもしれないです)。
ですが、逆にブログに関して言えば、投資の話をするには都合がいいのではないかと考えました。
ぼく自身、取り立てて投資の知識が他の人よりも優れているわけではないですし、人に自慢できるほど実績(利益)を獲得しているわけでもありません。
ですが、ぼくの知識(失敗を含む)や疑問をブログというツールを通じて他の方々と共有する、また僭越ですが、他の方々の考え方や疑問を共有頂く事で自分の知識や能力を向上させたい。そう思ったのが、今回ブログを書き始めた動機、というかきっかけです。
そのため、あまりぼく自身がわぁわぁ言うブログというよりも、投資好きな方が集まるプラットフォームみたいになりたいなぁ、と思っています。インターネットというインタラクティブに情報を交換できる場を活用して、双方向的に情報発信できる場にしたいのです。
あまり上手くいかない気もしますが、挑戦せん事には何も始まらんやろう、という事でこれをはじめに、という事で掲載させていただこうと思います。なにはともあれ、閲覧頂く方を増やさん事には、双方向もなにもあったものではないですからね。
ご覧いただき、ありがとうございました。
これからも末永く、よろしくお願いいたします。
こーた