コータのアメリカコア日本サテライト投資

米国株投資を中心とした投資ブログ

『成功の要諦』 稲盛和夫著

生きる目的

 

京セラの創業者であり、KDDIの創業者でもある。そして経営再建時のJAL会長を務めた稲盛和夫氏。

氏の講演内容を活字化したのが本作品となっています。

 

online.chichi.co.jp

 

中国においても絶大な人気を誇る稲盛氏は、もはや実業家というよりも、ヒトの道を極めた人間といえるのかもしれません。

 

『人は何のために生きるのか』

 

『一回しかない人生をどう生きるのか』

 

『人生の目的とは何なのか』

 

『一所懸命働くことの意義は?』

 

『どうすれば心を高め、魂を磨くことができるのか』

 

『ありがとうの意味とは』

 

『動機善なりや。私心なかりしか』

 

『すべてのものには存在する意味がある』

 

 

日本人は宗教・教典に触れる機会が非常に少ないと思います。

 

他方で哲学という分野を学ぶ機会も非常に限られています。

 

人はなぜ生きるのか。人は何のために生きるのか。

 

そんなことを考えるきっかけにしてくれる書籍だと思います。

 

経営学の本ではありません。

 

人としてどう生きるのかを考えさせられる本です。

 

1度だけでなく、何度読み返しても良い本だと思います。むしろ折りをみて読み返す必要がある書籍でしょう。

 

最後に六波羅蜜を引用させて頂きたいと思います。

 

『布施;世のため人のために尽くすこと』

 

持戒;人間として何が正しいのかと問い、その正しいことを貫き、してはならないことはしないということ』

 

『精進;一所懸命に誰にも負けない努力で働くこと』

 

『忍辱;苦しいこと、辛いことを耐え忍ぶこと』

 

『禅定;心を静かにすること』

 

こーた 

現金は安全か?

現金は果たしてリスクフリーなのか?

 

日本人は、株・債券に比較して、現金は安全な資産だと思っている傾向が強いのではないでしょうか。

 

安全 = リスクがないという意味ですね。

 

果たしてそうなのでしょうか?

 

結論から言うと、インフレと外国為替の影響を考えると、現金の方がリスクが高いとも考えられると思います。

 

まずインフレ。

 

長年に及ぶデフレの影響で、日本人はすっかりインフレーションという状況を忘れてしまっています。

 

仮にインフレ率が5%で、年利が5%つくと想定します。

 

いま手元にある100円は、現金で持っていると1年後も100円のまま変わりません。

 

預金で預けていると、5%の利子が付くので、1年後は105円になります。

 

株式の場合、他の条件を一切無視すると、株価にインフレが織り込まれます。

仮にいま100円の株式があるとすると、『他の条件を一切無視すると』1年後の株価は105円になっているはずです。

まぁ『他の条件を一切無視すると』というのは現実世界ではあり得ないですが・・・

 

これが現金のインフレリスクです。

 

蛇足ですが、インフレというのは人々の消費マインドを向上する魔法の仕組みでもあります。

 

将来の100円よりも、いまの100円のほうが価値が高いのですからね。

蓄えるよりも、いま使ってしまった方が良い、という心理が働きます。

 

もう一方の外国為替を見てみます。

 

Yahoo! Financeから借用しましたドル円の10年チャートです。

上は80円、下は120円のBOX相場ですね。10年スパンでほぼ1ドル=100円なわけです。

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大きな目で見ると対して為替レートは変わっていないのだな・・・と思うと実態を見誤ります。

 

日本は長らくのデフレで、利率はほぼ0%です。一方でアメリカは金融緩和の時代を除くと低くても2%ほどの利率があります。

 

仮に利率が日本0%、アメリカ2%と考え、為替レートがいま・1年後ともに1ドル=100円とします。

年利率 アメリ 2%
  日本 0%
     
  1年後
$ 1 1.02
為替レート 1$=¥100 1$=¥100
1$=¥ 100 102

 

いまも1年後も$1=¥100という為替レートに変わりはないのですが、利率が違うことで、実態としての価値は変わっているのです。

 

円で持っていると、いまの100円は1年後も100円。

 

一方ドルで持っていると、いまの$1は1年後には$1.02になっているのです。

 

つまり、円はドルに対して1年でほぼ2%分 減価していることになります。

 

日本円がアメリカドルに比して2%弱くなったとも言えますね。

 

こーた

 

 

 

 

 

投資に対するみんなの見方が変わってきた

これも社会の変化の1つなんでしょう

 

最近すごい思うのが、投資に対するみんなの見方が変わってきた、ということです。

 

今までは、投資と言えば博打と同義語。

 

投資の極意は"安く買って、高く売る!!"

 

独特な専門用語が初心者のハードルを高め、やれテクニカルだ、チャートがどうだと、アレルギーを起こしそうになるのも理解できるほど、"投資"のイメージは異世界な雰囲気を醸し出していました。

 

ところが、ところが、

 

徐々にじょじょにではありますが、投資という資産形成が一般化しつつありますね。

 

とても良いことだと思っています。

 

こう言っては達観しているようですが、ぼくの見ていた投資の面をみなさんも見始めてくれたと勝手に理解しています。。。

 

そう、投資とは決して博打ではないのです。

 

誤解を恐れずに言えば、預金で持つか、投資で持つか、といった形態の違いでしかないのです。

 

もちろん間違った金融商品を買ってはいけません。

 

それこそ山のように、世間には金融商品がたくさんあります。

 

それはもちろん、販売者が『販売すること』で利益を得るために金融商品を組成することが多いですし、何の知識も無いヒトが個別株式を長期保有することも望ましくないです。

 

ですが、時代は発展し、パソコンやスマホで少し検索すれば、良心的な個人投資家の方々が書かれた、良質な投資情報がすぐに手に入る時代になりました。

 

そんな時代には、"いまこの株を買え!"、"この商品は絶対に儲かる!"といった射幸性をうたう文言は絶対に見つかりません。

 

良心的な情報ほど、末尾に"投資は自己責任でお願いしますね"とやさしく記載されています。

 

もはや儲けようという私心など、投資にはないほうが良いのです。

 

逆にインフレに対する備えであったり、円の減価に対する備えであったり、負けない投資、負けない資産運用が投資の本来的な性格なのです。

 

投資はこわい、投資は自分とは違う世界のこと、投資はなんだか面倒くさそう、、、

 

そう思っているあなた。それは多分本来の投資とはちがう側面を見ていますよ。

 

投資って、思っているよりも、ずっとシンプルなものだと思うんです。

 

こーた

 

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これが俗にいう投機ですね

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相場はいつも右肩上がりではありません

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やはり1番大事なのは何のために投資するのか、という目的だと思います

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配当とは何なのか

良い機会ですし、配当とは何かを考えてみる

 

株主総会の山場も越え、ちょうどいい機会なので、配当とは何なのかを一度考えてみたいと思います。

 

Wikipediaの概説が明快だったので、引用すると、配当とは下記の定義になるようです。

 

“企業における配当とは、企業が経営活動の結果として獲得した利益を出資者あるいは株主に分配することをいう”

 

企業活動の結果はおおむねストック(資産・負債)とフロー(利益・費用)に分けることができます。配当がこのどちらの性格を有するのかも場合によるといえます。

 

圧倒的に多数を占めるのは、フロー型の配当だと思います。

 

配当性向〇〇%といったような、当期純利益のうち、いくら配当をするかを定めている企業の配当は、フロー型配当の典型といえます。

 

一方で、マクセルHDが実施したような特別配当は、過去に積み上げた利益を一時的に還元するという性格からストック型配当といえるでしょう。

 

アメリカ・日本を問わず、配当は継続的・安定的なものが好まれます。

 

配当は株主にとってCash inになるため、この時期にこれくらい現金が手に入るな、とある程度の計画性・確実性があったほうが株主側の意向にとっても親和性が高いのでしょう。

 

対照的なのが自己株式の取得です。

 

自己株式の取得は、誤解をおそれずに言えば、継続性・安定性は求められません。一種のボーナスのような位置づけですね。

 

毎期100の利益を上げているような会社が、事業好調で200の利益を上げた場合などに、自己株式の取得が行われます。また個々の株主にとってもCash inは生じません。・・・株を売らなければ

 

話せば長くなるので、自己株式の話はまた今度に。

 

話を戻して配当について。

 

投資家に取って、配当は部分的な利益確定と捉えられます。

 

これは投資をCashにすることからも明確ですね(たとえ含み損でもです)。

 

経営者と株主は一種の利益相反の関係にあり、経営者はキャッシュを抱えて事業リスクの低減・あるいは保身を図る、株主は会社が獲得した利益の分配を要求する、という相反する状態ですね。

 

この利益相反をなくす、あるいは減ずるという意味でも配当は効果がありますね。

 

投資家に取っては利益確定であり、会社に取っては株主還元ですが、一種のExit(撤退)ととることもできます。

 

急成長中の会社はどんどんキャッシュが必要で、そのキャッシュがあればあるほど、企業として成長でき、企業価値を高めることができます。

 

そんな会社は配当をせずに、自社の成長に注力することが、株主にとってもメリットがあるわけなのです。

 

こう考えると、毎対給与収入があるような勤労者は配当はなくてもOKで企業価値が高まることのほうが重要、人生も終盤で少しずつ投資から撤退しても良いような人に取っては、配当の方が重要性が高い、という傾向もある程度納得できますね。

 

こーた

 

 

配当と自社株買いにについて書きました。

coreusa.hateblo.jp

 

 

マクセルHDの株主還元を株価から総括する

山は発表翌日だった

 

132億円の特別配当と大胆な株主還元を打ち出したマクセルHD。

 

その株価の動向が注目されましたが、6月配当落ちを迎えて、これまでの株価の推移を振り返ってみたいと思います。

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身もふたもなく、結論から言うと、特別配当発表翌営業日の5月7日の株価が高値となりました。

 

なおこの日の高値である1,971円は5月7日の始値でした。

 

つまり結果論から言うと、5月7日にマクセル株を買うと失敗したことになります。

 

株価は右肩下がりとなり、250円の特別配当権利落ち日である6月25日に1,664円と5月7日以降の安値を記録します。

 

6月25日の終値は1,679円で、奇しくも特別配当発表前の株価である1,691円も下回ってしまいます。

 

なお配当落ち後の6月26日は前日比213円安となり、250円の配当落ちを考慮すると、37円高(前日配当落ち考慮後終値比2.6%高)という結果になります。

(1,466円に250円を足すと1,716円で、4月26日終値である1,691円をかろうじて上回っています)

 

これまた結果論ですが、配当落ち日の終値で買ったヒトは利益を得られたことになり、成功したことになりますね。

 

 

つらつらと述べてきましたが、

 

株価を結果論で述べることほど無意味なことはないと思っています。

 

何か意味を見出すとするならば、過去の経験を未来に活かす。

 

もしくは市場の傾向をつかむ・理解する、ということなるのでしょう。

 

ただ同期間の市場全体の動きも、TOPIXが4%近く下洛していることから、それほど芳しくなかったと考えられます。

 

市場のコンセンサスという意味での株価としては、情報を織り込んだ時点が一番評価が高くなり、時間とともに特別配当から今後の成長性、業績期待に視点が移り、株価が落ちてきたと評価することもできるでしょう。

 

なにはともあれ、市場に132億円が還元されたことは疑いの無い事実です。

 

今回は短期的な株価動向で、大胆な株主還元を評価しましたが、本来は皆さんのココロの中にどのような印象を与えるか、ということがポイントになるでしょう。

 

もう少し中長期的な視点で、市場全体に与える影響も加味して、評価したいところですね。

 

今後も株主還元を真剣に考える企業が増えてくることを願いたいと思います。

 

こーた

 

関連記事です。

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配当と自己株(自社株)買い

株主還元の方法

 

株主還元が真剣に考慮される時代になってきました。

 

ほんの数年前までは株主資本はリスクフリーの資金調達と見なされていた訳ですが、この考え方が変わってきています。

 

ROE重視の経営を、といっとき盛んに報道されましたが、ようやっと実態が追いついてきた印象です。

 

株主還元の方法は、配当と自己株買い(場合によって自社株買いとも)に分けられます。

 

従来の日本株式会社のスタンダードとしては、配当性向10%~30%、自己株買いはしない、というスタンスでした。

 

その姿勢が変わってきたということですね。

 

ちなみに売上が爆発的に伸びている企業、いわゆるGrowth株、成長企業は、アメリカでは配当も自己株買いもしない、というのが一般的ですね。AmazonやAlphabet (Google)がこれに当たります。

 

株主還元に使うお金があれば、成長投資(設備投資や顧客開拓、研究開発)に投資し、企業の成長スピード上げた方が、企業にとっても、株主にとってもハッピーになるからです。

 

一方で、Value株、成熟企業は株主還元も考慮せざるを得ません。一定の成長は期待するが、その利益の果実を株主にも還元してね、ということです。

 

それでは株主還元の方法として、配当か、自己株買いか、どちらが望ましいのでしょうか。

 

株主視点と企業視点と2つの観点があるかと思います。

 

まず株主還元を行う企業視点で言うと、どちらにせよ大きな違いはありません。

社外に資産(主に現金)が流出するという本質に変わりないからです。

 

一方で既存株主にとっては大きな違いがあります。

 

企業が配当を行うと、既存の株主は必ずその配当を受け取ります。配当は株主に取って一つののExit(出口戦略)になり、その分の利益を確定することになります。

 

復興税率を除くと受取配当から20%が源泉徴収されます。

なお確定申告により、配当所得を総合課税とし、課税所得が330万円以下のかたは税率を下げることも可能です。

 

一方で自己株式の取得が行われた場合、既存株主は売却しなければ1円も収入を得ることはありません。一方で理論的には取得自己株式に見合う分だけ、株価が上昇するため、キャピタルゲインとしての含み益は増すことになります。

 

この違いは、株主それぞれの好みによって分かれてくるので、一概にどちらが良い、という話はできないです。

 

ただ個人的には、自己株式取得の方がより良い株主還元だと考えています。

もしエグジットしたい株主がいれば、株式を売却すれば良いのです。

配当は拒否できません(日本では自動再投資もできません)。そういった意味で自己株取得のほうが個々の株主に選択肢が残されるのです。

 

また配当は株主にとって、ワンタイムのキャッシュインですが、自己株式の取得は1株当たり利益の向上につながるので、売却するまで半永久的にその果実を享受することができます。

配当の支払対象株式数の削減にもつながるので、1株当たりの配当金額の増加にもつながりやすいですね。

 

こーた

 

 

 

 

 

 

時代の変化を感じる

日本の経済環境は変わっている

 

 

日本の企業姿勢、引いては経済環境が変わってきていることを肌に感じます。

 

特にここ1、2年の変化は相当なものと言って良いのではないでしょうか。

 

まずは株主還元強化の姿勢です。

 

トヨタ自動車 3,000億円、NTTドコモ 3,000億円、三菱商事 3,000億円、NTT 2,500億円、ソニー 2,000億円、他 数知れず....

 

ほんの数年前に、誰がこのような状況を想定できたでしょうか?

2019年に発表された上記5社の自己株式取得額を合計するだけで、その金額はなんと1兆3,500億円。

 

自己株式の取得を通じて、その会社自身の企業価値を高める、あるいは余剰資金が市場を介してまた新たなベンチャーを育てたりすることにつながるのです。

 

自己株式取得は、ある程度時代の潮流になってきました。

あとは慣例的に3割程度で横並びの配当性向を打破する企業が現れることを期待したいですね。

 

少し事情は異なるにせよ、マクセルホールディングスが流れを変える存在になって欲しいと思います。

 

 

別の観点からの環境変化として、不採算企業の救済に外資が参入してくる事例が一般化しつつあります。

 

シャープに東芝ジャパンディスプレイ(JDI)。

 

特に2017年12月に東芝が行った6,000億円に及ぶ第三者割当増資は、日本の資本市場においては異例とも言える手法だったのではないでしょうか。

 

ゴールドマン・サックスが取りまとめたとされる増資案。

 

通常は1社がメインスポンサーとなるのが過去からの慣例でしたが、この際の引受先は投資ファンド60社。

 

この増資実行により、東芝は2018年3月期末の債務超過上場廃止を回避。

 

2018年6月に東芝メモリを2兆3千億円で売却。2018年11月から7千億円の自己株式取得を行っています。

 

仮に第三者割当増資の発行価格2,628円(発行株式数 2.3億株)に対して、直近の株価水準である3,500円で全株売却したとすると約2,000億円の利益が出ることになります。

 

投資利益率にして33%。。。恐るべし・・・ですね。

 

業績不振企業に外資の資本が注入される事例を見て思うのは、もはや産業革新機構のような税金を投入するような官製ファンドは不要じゃないかということです。

 

それなりのリスクに見合った投資が民間からでも期待できるのであれば、『我が国の技術を守る』といった詭弁を盾に、税金を投じてゾンビ企業を生産する必要性はどこにもないのです。

 

善かれ悪しかれ、これも時代の流れですね。・・・いやむしろ前向きに捉えた方がいいと感じます。

 

 

残るは政治ですね。

変わるべきは政治

巨額の財政赤字と、がんじがらめの法律規制を変えないと、日本は良くなりません。

 

こーた