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現金は安全か?

現金は果たしてリスクフリーなのか?

 

日本人は、株・債券に比較して、現金は安全な資産だと思っている傾向が強いのではないでしょうか。

 

安全 = リスクがないという意味ですね。

 

果たしてそうなのでしょうか?

 

結論から言うと、インフレと外国為替の影響を考えると、現金の方がリスクが高いとも考えられると思います。

 

まずインフレ。

 

長年に及ぶデフレの影響で、日本人はすっかりインフレーションという状況を忘れてしまっています。

 

仮にインフレ率が5%で、年利が5%つくと想定します。

 

いま手元にある100円は、現金で持っていると1年後も100円のまま変わりません。

 

預金で預けていると、5%の利子が付くので、1年後は105円になります。

 

株式の場合、他の条件を一切無視すると、株価にインフレが織り込まれます。

仮にいま100円の株式があるとすると、『他の条件を一切無視すると』1年後の株価は105円になっているはずです。

まぁ『他の条件を一切無視すると』というのは現実世界ではあり得ないですが・・・

 

これが現金のインフレリスクです。

 

蛇足ですが、インフレというのは人々の消費マインドを向上する魔法の仕組みでもあります。

 

将来の100円よりも、いまの100円のほうが価値が高いのですからね。

蓄えるよりも、いま使ってしまった方が良い、という心理が働きます。

 

もう一方の外国為替を見てみます。

 

Yahoo! Financeから借用しましたドル円の10年チャートです。

上は80円、下は120円のBOX相場ですね。10年スパンでほぼ1ドル=100円なわけです。

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大きな目で見ると対して為替レートは変わっていないのだな・・・と思うと実態を見誤ります。

 

日本は長らくのデフレで、利率はほぼ0%です。一方でアメリカは金融緩和の時代を除くと低くても2%ほどの利率があります。

 

仮に利率が日本0%、アメリカ2%と考え、為替レートがいま・1年後ともに1ドル=100円とします。

年利率 アメリ 2%
  日本 0%
     
  1年後
$ 1 1.02
為替レート 1$=¥100 1$=¥100
1$=¥ 100 102

 

いまも1年後も$1=¥100という為替レートに変わりはないのですが、利率が違うことで、実態としての価値は変わっているのです。

 

円で持っていると、いまの100円は1年後も100円。

 

一方ドルで持っていると、いまの$1は1年後には$1.02になっているのです。

 

つまり、円はドルに対して1年でほぼ2%分 減価していることになります。

 

日本円がアメリカドルに比して2%弱くなったとも言えますね。

 

こーた