期待していない状態で得られる情報の価値
情報を欲している状態と、突然降りてくる神の声
この情報が欲しい、欲しい。
そう思って情報を探すことがあります。
いわゆる能動的な欲求で、一般的な情報の探しかただと思います。
一方で、だれかと(特に友人・知人が多いでしょうか)最近ハマっていることや、興味のある話をしているときに、意外にもそのだれかから思わぬ情報がもたらされることがあります。
まさに AHA! となる瞬間です。
個人的に、このようなAHA!となるケースは、自ら能動的に情報を探索しているケースよりも、思わぬことから情報を得た場合の方が多い気がします。
思うにですが、"情報を欲している"という状態が、既に情報を待ち構えている状態なのです。
一方で、思わぬところから情報が得られるときは、得てして、情報を欲している状態ではなく、身構えていない状態なのです。
そういった意味で、あまり期待もせずに、テレビを見ていたり、新聞を読んでいたり、雑誌を流し見しているときほど、そして友人・知人と話しているときほどAHA!体験はやってきやすいのではないかと思います。
自分ではこれが1番効果的で、効率的な方法だと信じ込んでいて、今までの人生で、あるいはこの何年か、もしくは何十年か、同じ方法で繰り返しやってきたが、AHA!体験で、その方法よりも優れた方法が見つかることもあります。
結果論的にですが、視野が狭かったことになります。
できれば、そのような事態にならないために、アンテナを高くして、他の人とも積極的に交流を図り、自分とは異なる人と意見を交換することが大事なのだと思います。
たとえが変ですが、親が子供を育てるのも、ある意味では結構閉鎖的な空間で行われるのではないでしょうか。
こどもは一般社会の常識やルールを覚える前に、家庭でルールを学びます。
もし親も知らぬうちに間違った教育・育てかたをしていると・・・
のちのち大変なことになりますよね。
投資も同じだと思います。
結構孤独な趣味・プロセス・世界ですが、積極的に外部と接点をもち、視野を広げたいなと思います。
こーた
チームで決断する意義
1人での決断はリスクが高い
みなさんは普段、どのように意思決定をされているでしょうか。
仕事であれば、上司・同僚・部下と相談の上で意思決定をされているのでしょうか?
家庭内のことであれば、配偶者や家族に相談してから、投資意思決定であればご自身の判断で決定しているのかもしれません。
相談した上で意思決定する場合と、自分の中で考慮・検討した上で意思決定する場合と、どちらが良いのでしょうか。
それぞれの場合で、メリット・デメリットがあるかと思います。
生物は基本的に自己中心的なモノの考え方をします。
自分にとってのメリット・デメリットを中心に考えます。
その前提で考えると、相談することで、責任を分散するというメリットがあると考えられます。
そしてリスクに備える、という効果もあるかと思います。
先に言ってたでしょ、というパターンです。
一方で、個人の中で検討・選択・決定という一連のプロセスが経られて、意思決定がなされてしまうと、得てして1人よがりの考え方になりやすい気がします。
自分1人で何事も考えてしまうと、第三者の視点での批評というプロセスが抜けるので、失敗するリスクが格段に上昇すると思うのです。
スティーブ・ジョブズにスティーブ・ウォズニアック、ビル・ゲイツにポール・アレン、ウォーレン・バフェットにチャーリー・マンガー。
なかなか言い古されてきていますが、超一流と言われる天才たちにも、同等レベルで批評・相談できる仲間が必ず存在していたのです。
個人投資家の世界においては、1人で検討から決断までのプロセスを経るケースが多いのではないでしょうか。
できれば投資においても、決断を下す前に、相談し、批評してくれる仲間がいると、成功の確率が上がるのかもしれませんね。
こーた
個別株①;JR東海・東海旅客鉄道
日本の大動脈を支えるJR東海
アメリカコア・日本サテライト、と言いながら1度も日本サテライトの話ができずにここまで来てしまいました。
遂に日本個別銘柄の話をしてみたいと思います。
1つだけ、前段として話をさせてください。
ぼくは日本株でも長期投資が好みです。
1・2年、ましてや数ヶ月や数週間で売る投資は前提としていません。
日本という国のファンダメンタルを考えると、日本へのインデックス投資は、米国投資に比べると著しく劣後すると思います。
一方で、個別銘柄で見ると、まだまだ投資する価値のある企業が存在すると思っています。
そんな国内個別銘柄として初めて取り上げる企業が、JR東海、東海旅客鉄道です。
奇しくも、というか、残念ながらというか、ぼくがいま現在保有していない銘柄となります。
しかし長期的な視点でこれほどまで、需要が明確に存在し、収益性が高い事業はそう簡単には見つかりません。
人口減少社会にある日本でも、東京・名古屋・大阪・福岡の大都市圏の人口は、地方に比べると、比較的底堅く推移すると考えられます。
さらに東京1極集中の日本において、東京出張をするビジネス関係者の数は相当数あり、帰省や旅行等の観点からも、新幹線利用者は一定の水準を維持すると、個人的には考えています。
また訪日外国人の方々に、引き続き日本の魅力をアピールできるのであれば、潜在的な成長余力にもなるかと思います。
そして良い意味でも、悪い意味でも、1番のリスク要因(企業業績の変動要因)となるのが、2027年開業を目指しているリニア中央新幹線(中央新幹線)です。
東京-名古屋間を40分、東京-大阪間を1時間07分で結ぶとされています。
(なお、東京-大阪間の開業は2037年と予定されています。)
この中央新幹線が開業することで、あらたな需要を創造されることが予想され、今までの新幹線の概念が覆されるかもしれません。
昨今、全自動運転や、ハイパーループ(Hyperloop)等、移動(モビリティ)におけるイノベーションに関するニュースに事欠きません。
ただ、いずれも研究・実証段階で実現可能性はまだまだ見えない状況です。
これらが実現した暁には、JR東海の業績が下方に振れるリスクにはなるかと思います。
しかし、リニアモーターカーはすでに実現に向けて動き出しているのです。
リスクを負って、リターンを得にいくのは、営利企業の本来の目的に適っています。
また、現状の新幹線の収益性が高いこともJR東海の強みの大きな1因であり、中央新幹線というイノベーションのエンジンとなっています。
JR東海の2018年3月期決算発表に記載されている、運輸事業の営業利益は6,230億円で、営業利益率は約44%に達します。
なお全日空率いるANAホールディングスの2018年3月期航空事業の営業利益は1,395億円、営業利益率は9%です。
この収益性の源泉は、基幹的な構造にあります。
飛行機は大きくても1機500名ほどの定員で、乗員が少なくとも20名ほど必要になります。
一方で、新幹線は16両編成で、定員は1,300名、乗員は4名ほどです。
開業時期が予定通りにいくのか、工事が計画通り順調に進捗するのか、予定運賃は東海道新幹線から数百円から1,000円高い程度と公言されていますが、本当にこの水準になるのか、
といったところでしょうか。
準備に10年を超える期間が必要になる壮大な計画であり、少なくとも1度や2度の危機が訪れることでしょう。
株価水準をみて、適時・適切に買いでのぞみたいと思っています。
同社のこれからが楽しみですね。
こーた
相場の変動に備える
いま勝つことが1番の優先事項ではない
今回は皆さんというよりも、ぼく自身のために書かせていただく面が強いかもしれません。
相場の変動に備える、というテーマです。
昨今の相場を踏まえて、記載するにはとても勇気が必要ですが、相場はどのように動くか誰も想像できません。
S&P500の動きだけを見ると、2016年2月以来、調整局面らしい調整局面を迎えていません。
当時のS&P500指数が1,865で、直近では2,800なので、50%も上昇していることになります。
アメリカの代表的な株価指数が2年6ヶ月ほどで、50%も上昇しているのです。
当時の株価が割安だったのだ、とするともちろん、今の株価が合理的な理由になります。
しかしいくら何でも上昇ペースが早すぎる気がします。
何度も言いますが、いまの株価が割高でなく、妥当な水準なのであれば、いまの株価水準が当面続くこともありうると思います。
そして強気派な人の意見に同調すると、いまの株価水準でもまだまだ割安で、しばらくは上昇トレンドを追うのかもしれません。
ただ、我々は個人投資家です。
期末決算もありませんし、1年単位でインデックスに勝つ必要もないのです。
大切なのは長期で資産を殖やすことです。
買いのタイミングを分散し、毎月積み立てで対応することも、1つの正解ではあると思います。
はたまた、一定の資金を待機させ、来るべき調整局面に備えるのも手かもしれません。
1番いけないのが、あせって市場に参入すること。
ありったけの資産を株式に置き換えることだと思います。
個別銘柄で見るならば、
相場全体が下がってから買う、買いたい銘柄が下がって買うことが大事なのです。
目標は、1年後や2年後に10%、20%資産を殖やすことでもないですし、この期間のインデックスに勝つことではないはずです。
売却のタイミングが投資で1番むずかしい、と表現されることもあります。
でも個人的には、"我慢すること"が、投資で1番むずかしいのではないかと思います。
自分は何のために投資を行うのか。
必要なのは投資の目的をあらためて考える、という原点回帰なのかもしれません。
こーた
生きる目的
自己満で社会に貢献できる形が理想的
今回は少し視野を広げて、生きる意味を考えたいと思います。
お子さんのいらっしゃる家庭では、けっこう明確なのではないかと想像します。
お子さんが健やかに成長し、立派な社会人になることが、父親・母親にとって1番関心が高いこと(=生きる目的)なのではないでしょうか。
おじいちゃん・おばあちゃんであれば、、お孫さんがこれに該当するのかもしれません。
変な言い方になりますが、生物学的に見ても、子孫の繁栄が生きる目的というのは、とても合理的な話なのではないかと思います。
そこで、"お子さんやお孫さんの健やかな成長"という要素を外して考えると、ぼくたち・わたしたちの生きる目的とは何なのでしょうか?
個人的に落ち着いている答えがあります。
"自分が満足できる活動を通じて、社会に貢献する"
これがぼくなりの生きる目的です。
逆に言っても良いです。
社会に貢献できる活動が、自分で満足して実施できるものであること。
文章にすると1文になるのですが、捉え方というか、考え方は人それぞれ異なるかなと思います。
"自分が満足できる"というのは、自分が楽しいと感じる、自分の成長を感じられる、自分でやりがいを感じられる、そのような意味合いになってくるのかなと思います。
一方で、"社会に貢献する"というのは、自分とは違う他人にとって便益を感じてもらうことだと思います。
こちらも色々な捉え方・方法があると思います。
例えば、素敵なモノ・便利なモノ(クルマや家電・機器)を製作することで人々の生活を豊かにする、おいしい食事やスキルのあるヘアカットを提供する、テーマパークやゲームなどの娯楽を用意する。
人々の需要を満たす、という行為それ自体が社会に貢献することを意味するのではないでしょうか。
一般的には仕事やビジネスが、これらに当てはまるケースが多いとは思いますが、これだけには限らないと思います。
定時後や休日に行うボランティアやNGO活動がわたしの生き甲斐という人もいるでしょう。
前置きが長くなりました。
結局、何を言いたいのかというと、
決して1人で生きているだけでは、生きる目的を見出せない、ということです。
これは決して家族の話をしているわけではありません。
むしろその逆で、家族以外の社会と結びつき、誰か赤の他人にとって、"いいね"と思われる行動・活動を反復・継続的に行うことが生きる意義になると、個人的には考えています。
自分の性格からしても、周りの誰からでも好かれる人間ではないと理解していますし、むしろぼく自身も、誰にでも好感を持てる人間ではありません。
ただ、あの人がいてくれたお陰で、わたしの生き方・考え方が少し変わったのかな、と思ってもらえるような存在でありたい。
そう思いながら、ぼくは日々を生きています。
こーた
長期投資における決算発表の位置づけ
長期投資家は決算発表をどのように捉えるべきか
3の倍数月、の翌月ということで、決算発表が多い時期ですね。
決算発表が行われると、株価が変動しやすいです。
まぁ当然と言えば、当然ですよね。企業価値は、企業の業績から測る(予測する)ものですから。
経済新聞等で、好業績を発表した会社の株が上がり、業績が悪化した会社の株が売られる、なんて記事もありますが、当たり前すぎて笑ってしまいますね。
そりゃそうです。
米国企業は四半期のみを切り取った(前年同期比の)報道が主体である一方、日本企業は累計期間の業績報道が多いです。
例えば、アメリカだと年度がいつからいつまでだろうと、4-6月期の決算を発表し、前年同期比/アナリストコンセンサス比の結果が速報されます。
一方で、わが国・日本では12月決算企業であれば、1-6月期の累計決算が発表され、前年同累計期間比の業績がよく取り上げられます。
個人的に、日本もアメリカのように、四半期のみに主点を置いた発表・報道に変わって欲しいなと思います。
なにせ、累計にすると直近の業績が分かりにくい上、決算期が異なる会社との比較が困難だからです。
話を戻して、長期投資における決算発表のお話を。
決算発表は企業の通信簿。
企業が順調に成長しているのか、年間の利益目標に向かって順調に進捗しているのか、新しい工場の建設やM&Aの結果、予想外に費用が増えて収益性が悪くなっていないか。
これらを確認する機会になります。
長期投資をする上で、これら1つ1つを取って、株価が急落したり、急騰したことで取引をするのは、本来的な長期投資の目的とは整合しないはずです。
ただ1つ例外と言えるのは、以前から狙っていた会社の株価が、投資の許容範囲内の水準に下落したときです。
このときは何の躊躇もなく、買いに向かうのが正解でしょう。
ただ1つ忘れてはいけないのが、急落した要因(ニュース)に気を配ること。
その事実は、自分が以前に描いていた企業の成長ストーリーに水を差していないか、見積りに修正がないか、ということは買いに向かう前に確認したいですね。
結論として、決算発表は大きなトレンドを読む上での材料であって、短期的に右往左往するような要因にすべきではない。
ぼくとしてはこのような理解で、決算発表後にすぐに買ったり、売ったりしないように心掛けています。
こーた
海外債券クラスへの投資
長期・積立投資に海外債券クラスは必要か?
海外債券クラスへの投資について、ぼくの経験も踏まえて、意見を書きたいと思います。
ぼくが当初インデックス投資による分散・積立投資を開始するとき、国内債券クラス・海外債券クラスへの投資も必要だと考えました。
ただ国内債券クラスについては、ある程度、円建て定期預金で運用している部分もあったので不要と判断し、海外債券クラスに投資しようと考え、実行していました。
海外債券で運用する投資信託は数多く存在します。
その中でもインデックス運用の投資信託を大きく分けると、先進国債券で運用するものと、新興国債券で運用するものの2つに分けられます。
確かに分散投資という意味では先進国と新興国の両方に投資すべき合理性があります。
先進国・新興国債券に投資するメリットとしては、株式に比べてリスクを抑えられるとともに、低いリスクに応じたリターンを手に入れることで、株式のみへの投資に比べて、リスクを分散させると共に、リターンも分散させることができます。
一方でデメリットとしては何があるでしょうか。
第一に、為替変動リスクが挙げられます。
これは説明不要だと思いますが、実に厄介です。
株式は主に企業の業績によって変動しますが、為替の変動要因は実に様々で、円安に振れるか、円高に振れるか、分かったもんじゃありません。
第二に、リターンが株式に劣ることです。
当然と言えば、当然ですが、リスクが株式よりも低いため、リターンが株式よりも低くなります。
個人的に1番避けたいデメリットがこのリターンの株式に対する劣後です。
あくまで長期投資が前提なので、株式よりもリスクが低く、株式よりもリターンが低い債券をあえて運用するメリットが個人的には見当たりません。
最後に、そしてより根本的な話として、購買力平価という考え方があります。
言葉としてはむずかしいですが、もっと簡単に説明したいと思います。
政策金利が高い国は、物価上昇率もそれなりに高いという事実です。
当然と言えば、当然です。
今のアメリカが代表的な例ですが、物価が上がるのを抑制するために、市場金利を上昇させるのです。
よってトルコのように、債券利回りだけ取り上げると、大変魅力的な水準に見えますが、その実、トルコの物価もそれに相応しい水準で上昇しています。
仮にある国の1年建て債券の利回りが10%だったとしましょう。
そして物価上昇率が12%だったとします。
100投資した価値は、1年後には10%の利子が付いて、110になるわけです。
当初その国の通貨が円に対して等価で100=100円だったとします。
1年後には物価が12%上昇し、日本円の物価が不変であれば、ある国の通貨は下落(減価)しているはずです。率にして12%分。
結果として
100 × 1.12 = 112
112 = 100円になるのです。円高・相手国通貨安ですね。
相手国通貨を基準にすると、下記になります。
100 = 89円
これを先ほどの年率10%の債券に当てはめると、1年後のある国の通貨110は、日本円に換算すると
110 ÷ 1.12 = 98円
つまり、物価上昇率と利率との差である2%分、負けていることになるのです。
理論的には、この図式が実態を表しているはずなのです。
要は、海外債券を持っていようが、国内債券を持っていようが、リターンは大して変わらない。
ぼくの中で、この結論に落ち着いてから、海外債券クラスへの投資は不要と判断しました。
ただし、米国債券だけは別だと思っています。
なぜなら、米国株投資の待機資金の良い運用方法だと思うからです。
こーた