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海外債券クラスへの投資

長期・積立投資に海外債券クラスは必要か?

 

海外債券クラスへの投資について、ぼくの経験も踏まえて、意見を書きたいと思います。

 

ぼくが当初インデックス投資による分散・積立投資を開始するとき、国内債券クラス・海外債券クラスへの投資も必要だと考えました。

 

ただ国内債券クラスについては、ある程度、円建て定期預金で運用している部分もあったので不要と判断し、海外債券クラスに投資しようと考え、実行していました。

 

海外債券で運用する投資信託は数多く存在します。

その中でもインデックス運用投資信託を大きく分けると、先進国債券で運用するものと、新興国債券で運用するものの2つに分けられます。

 

確かに分散投資という意味では先進国と新興国の両方に投資すべき合理性があります。

 

先進国・新興国債券に投資するメリットとしては、株式に比べてリスクを抑えられるとともに、低いリスクに応じたリターンを手に入れることで、株式のみへの投資に比べて、リスクを分散させると共に、リターンも分散させることができます。

 

一方でデメリットとしては何があるでしょうか。

 

第一に、為替変動リスクが挙げられます。

これは説明不要だと思いますが、実に厄介です。

株式は主に企業の業績によって変動しますが、為替の変動要因は実に様々で、円安に振れるか、円高に振れるか、分かったもんじゃありません。

 

第二に、リターンが株式に劣ることです。

当然と言えば、当然ですが、リスクが株式よりも低いため、リターンが株式よりも低くなります。

個人的に1番避けたいデメリットがこのリターンの株式に対する劣後です。

あくまで長期投資が前提なので、株式よりもリスクが低く、株式よりもリターンが低い債券をあえて運用するメリットが個人的には見当たりません。

 

最後に、そしてより根本的な話として、購買力平価という考え方があります。

言葉としてはむずかしいですが、もっと簡単に説明したいと思います。

 

政策金利が高い国は、物価上昇率もそれなりに高いという事実です。

 

当然と言えば、当然です。

今のアメリカが代表的な例ですが、物価が上がるのを抑制するために、市場金利を上昇させるのです。

よってトルコのように、債券利回りだけ取り上げると、大変魅力的な水準に見えますが、その実、トルコの物価もそれに相応しい水準で上昇しています。

 

仮にある国の1年建て債券の利回りが10%だったとしましょう。

そして物価上昇率が12%だったとします。

100投資した価値は、1年後には10%の利子が付いて、110になるわけです。

 

当初その国の通貨が円に対して等価で100=100円だったとします。

1年後には物価が12%上昇し、日本円の物価が不変であれば、ある国の通貨は下落(減価)しているはずです。率にして12%分。

 

結果として

100 × 1.12 = 112

112 = 100円になるのです。円高・相手国通貨安ですね。

相手国通貨を基準にすると、下記になります。

100 = 89円

 

これを先ほどの年率10%の債券に当てはめると、1年後のある国の通貨110は、日本円に換算すると

110 ÷ 1.12 = 98円

つまり、物価上昇率と利率との差である2%分、負けていることになるのです。

 

理論的には、この図式が実態を表しているはずなのです。

 

要は、海外債券を持っていようが、国内債券を持っていようが、リターンは大して変わらない。

 

ぼくの中で、この結論に落ち着いてから、海外債券クラスへの投資は不要と判断しました。

 

ただし、米国債券だけは別だと思っています。

なぜなら、米国株投資の待機資金の良い運用方法だと思うからです。

 

こーた