武士道から考察する投資
武士道は損得勘定を考えず、むしろ貧困を誇る
最近、武士道に興味があります。
日本では義務教育が9年間あり、その後も高校・大学と進学すると合わせて16年間の教育機関があります。
国語や算数など科目はいろいろとありますが、道徳や倫理分野の教育レベルが、本来あるべき重要性に比べると、相当程度下に位置づけられている気がします。
この年齢になって特にそのように思う機会が増えました。
そのため各種宗教などに興味を持っているのですが、その中でも特に共感する分野が多いのが武士道だと感じています。
基本的な考え方については、1人で納得していたのですが、ここに金銭に関わる記載があったので、備忘目的に残しておきたいと思いました。
・武士の子は経済のことはまったく無縁に育てられた。経済のことを口にすることは下品とされ、金銭の価値を知らないことはむしろ育ちの良い証拠だった。
・武士道が倹約の徳を説いたのは事実である。だがそれは経済的な理由からではなく、むしろ節制の訓練のためだった。
・贅沢は人間を堕落させる最大の敵と見なされ、生活を簡素化することこそ武士階級の慣しであった。
・どんな仕事に対しても報酬を支払う今日のやり方は、武士道の信奉者の間では広まらなかった。なぜなら、武士道は無報酬、無償であるところに仕事の価値があると信じていたからだ。
・精神的な価値にかかわる仕事は、・・・その報酬は金銀で支払われるべきものではなかった。それは価値がないからではなく、金銭では計れない価値があったからである。
いずれも新渡戸稲造・著、『武士道』PHPエディターズ・グループ、p.99~103
もちろん現代社会で上述の事項を実現することはほぼ不可能だと思います。
また武士が存在していた当時においても年貢などが今で言うところの税として徴収され、分配される仕組みがあったことから、全ての背景として金銭が生じない、とも言い切れないでしょう。
しかし一定の史実として、 また武士道という考え方の1つとして、このような思想もあるのだと理解すると、本当に興味深いことだと思います。
投資の世界で、たらればの話を耳にすることほど無意味で不毛なことはありません。
自分なりの指針・方針に基づいて投資を行い、自慢・後悔のないよう運用していきたいですね。
こーた
ヒトってなんで生きてるんでしょうね
成長する、人生においてこれに勝る喜びはなんでしょうか。。。
それは誰かの成長に貢献することかもしれませんね。